楽譜出版における著作権のあれこれ

私はウェブショップを運営していますが、商品は和楽器用の楽譜を取り扱っています。コンセプトは「和楽器用にポップスをアレンジしたもの」で、独自にアレンジしたものを販売しています。
編曲は作編曲家の方や箏奏者の方にお願いし、私は編集、印刷、販売、発送などの事務手続きを全てやっています。
と、いうわけで必然的に「著作権」というものと関わることが多くなっています。
カバー楽譜の専門ということで、作曲者がいるわけですが、こちらに出版の許可をもらわなければいけません。
ですが、当然曲によって作曲者は違いますから、それぞれ許可をもらうのはとても大変。

そこで、JASRACが出てきます。
JASRACは著作権を管理している団体なので、ここに申請して許可をもらえば出版可能になります。
いろいろと批判されることも多いJASRACですが、それは運営方法の問題で、私は組織そのものの存在はありがたく思っています。
ちなみに、なかなかこの手続きをやったことがある人は多くないと思いますが、考えているほどは難しくありません。
ネットのみで申請は完了します。
https://j-rapp.jasrac.or.jp/default.asp?seq=0
このサイトから申請するだけ。
許可が降りるとメールお知らせしてくれます。

あとは費用ですが、使用料を支払わなければなりません。
ちなみに、JASRACの場合、使用料は楽譜の定価の10%です。
申請時に何部印刷するかも申請しなければなりませんので、その分を支払うことになります。

ちなみに、JASRACは日本の団体ですから、基本的に取り扱っているのは日本の楽曲です。
ですから海外の楽曲を出版しようと思うと結構大変です。

例えばディズニー。
これはYAMAHAが日本での窓口になっていますので、まずはYAMAHAに申請します。
でも、これは結構ルールが細かくきまっているので、それに沿っていないと許可が降りません。
そしてYAMAHAから許可が降りれば、改めてJASRACに申請しなければなりません。
なんでJASRACにも申請しなきゃいけないの?と思うかもしれませんが、そういうものらしいです笑

それでも窓口となっている日本の会社があるだけマシで、基本的にはその曲の著作権をどこで管理しているか調べ、申請しなければなりません。
もちろん、その国の言葉で。
さらに使用料もまちまちなので、個別に契約しなくてはいけません。

ハッキリいってめんどくさい

さらに、日本の楽曲より費用もかかることが多いので、リスクがでかい。
そんなわけで、海外の楽曲の楽譜はなかなか出版されないのです。

でも、こういう新しいことを始めなければ知らないことばかりだったので、非常に勉強になりました。
やっぱりなんでもやってみるもんですね!

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